傅增湘先生逝世六十周年紀念展

第III類 東壁 北京圖書館藏品

  ホール東壁の圖版は、北京大学圖書館所蔵の傅增湘関連の貴重書です。性質としては、傅增湘が所蔵した貴重書の他に、傅增湘が校勘に使った貴重書、傅增湘が人に書写させた貴重書、傅增湘が跋を書いたもの、他の人が傅增湘の校勘記録を移録したもの、など様様ですが、いずれも、傅增湘の讀書が、単に本を眺めるだけではなく、その文字を検証し、実際に手を動かして校勘し、跋を書いたりと、書くことも含む行為であったことを示すものです。

  左端のパネルには、傅增湘の邸宅「蔵園」の平面圖を挙げておきました。その同じパネルに挙げた『清波雑志』は、李盛鐸の旧蔵書で、王士禎・查慎行・朱筠といった清代初期の著名学者の校記の有る貴重なものですが、興味深いのは、その後ろに記された「祭書」の記録です。それによれば、李盛鐸・袁克文・王國維・陶湘・徐鴻寳といった水準の高い愛書家が「蔵園」に集い、「祭書」を行っています。「祭祀」という言葉から理解されるように、「祭」とは、礼拝して、畏敬の意を表する活動です。この人たちにとって、典籍はその生活の全てでした。

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