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ラージョーン=キ=バーイーン(Rajun ki Ba`ain)とよぼれており,クトゥブ=ミーナールの南南西約700メートルにある。附図.F-13
このバーオリーは,南北約39メートル,東西約24メートルの長方形の平面で,北側に階段があり,それを下って南側のタンクに達するが,現在では,土中に埋もれてしまっている。南の外側には,上部が八角形の円い井戸があり,その南側を,列柱の廻廊がめぐっている。バーオリーの内側は,三層をなしており,最上層は,東西両側と南側の両端に,第二層は,南側とその両袖に,それぞれ,奥行1間の列柱式の廻廊をもっている。これに対して,最下層は,壁面に龕をもつのみである。このバーオリーの西側には,モスクがあって,その前庭は,バーオリーの最上層の平坦な屋根に,直接つらなっている。このバーオリーは,そのモスク,およびモスクの前庭にある,16世紀初頭の碑文をもつ十二本柱の墓建築と,ほぼ同時代に,なんらかの関連をもって,建てられたものと推定される。第Ⅲ期。
東研.Ⅸ-12-1;ASI.Ⅲ-163

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