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ラージョーン=キ=バーイーン(Rajun ki Ba`ain)の十二本柱の墓とよぶ。クトゥブ=ミーナールの南南西約700メートルにある。附図.F-13
この建物は,ラージョーン=キ=バーイーンのモスクの前庭の北隅に立っており,ドームをいただく,十二本柱からなる四角平面の墓建築である。このドームは,花瓣文様をもっているのがめずらしく,また,十六角形のドラムの一部やその他の場所に,青いタイルの断片がのこっている。床面の中央には,1基の墓がおかれている。南面の庇の上方に,912A.H.(1506A.D.)の年次と,ローディー朝のスルターンであるシカンダル=シャーの名を記した碑文がある。この墓建築は,モスクおよびラージョーン=キ=バーイーンとよばれるバーオリーについで,ほぼ同時代になんらかの関連をもって,建てられたものと推定される。第Ⅲ期。
東研.Ⅸ-12-3;ASI.Ⅲ-165

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