T072

ムニールカ部落の西北西約700メートルにある。附図.E-11
この建物は,高さ約5メートル,外辺約34メートルの基台の上に立つ,一辺31.5メートルの四角平面の,大きな建造物であるが,建設途上で,未完成におわったものと推定される。内部は,一辺約7.5メートルの八角形の部屋となっており,東・南・北の三面に入口を開き,その他の五つの面は,西のミヒラーブをふくめて,龕形をなしている。中央には,深さ約1メートルの凹みがある。南面の西の部分に,螺旋形の回路がある。この建物が,もし,完成していたならば,デリーに現存するデリー諸王朝時代の方形の墓建築のなかでは,最大の規模をもつものとなっていたであろう。ただし,構造・様式からみると,あるいは,ムガル時代に属する可能性もないとはいえない。第Ⅲ期(?)。
東研.Ⅶ-25;ASI.Ⅳ-123

Copyright © 2007 東京大学東洋文化研究所