T071

ムハンマドプルのティーン=ブルジー(Tin Burji)とよばれており,ムハンマドプル部落の東北端にある。附図.F-10
四角平面の三つの建造物を南北に連ねたかたちをした,南北48.5メートル,東西18.5メートルの長方形の大きな建造物である。中央の部屋はもっとも大きく,東側には入口とそれをはさむ二つの窓とがあり,西側はミヒラーブによって閉ざされている。南と北との側室は,同じように東側に入口をもっているが,西側もまた大きなアーチによって開かれている。これらの部屋の内部の様式は,中央の部屋とかなり趣きを異にしている。中央と北側の部屋には,いくつかの墓石の痕跡が認められる。中央の間は,高いドームをいただいているが,左右の側室は,いずれも平坦な花瓣形のドームをのせている。この長方形の建造物のさらに南北に接して,さしわたし8.5メートルの八角平面をもつ建物の基部がのこっている。おそらくは,未完成におわったものと推定されるが,なんであったかは明らかでない。この建物は,三つのドームをもっているところから,ティーン=ブルジーとよばれている。第Ⅲ期。
東研.Ⅶ-1;ASI.Ⅱ-304

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