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アラーウッディーン=ハルジー(`Ala'al-Din Khalji)の墓として知られており,メヘローリー部落の西北隅,クトゥブ=モスクの西南方にある。附図.F-12
この墓は,クトゥブ=モスクの西南にあるアラーウッディーンのマドラッサとよばれる建物群の,南の一角をなしている。西にミヒラーブをもち,他の三方に入口を開く四角平面の建物であるが,現在,ドームはなく,また,壁面も,割り石と漆喰とが露出したままになっており,近代の補修のあとが著しい。内部の中央に,一基の墓の痕跡が認められる。この建物の北の前方には,小さな部屋が附属していたらしく,基部と壁面の一部とがのこっている。この墓の東と西には,通路をへだてて,南北に細長い建物がのこっているが,同じように,天井もなく,壁面の仕上げもみられない。この墓が,本来未完成のままに放置されたものか,あるいは,後代に破壊されたものかは,明らかではないが,おそらくは,前者であろう。また,この墓を,ハルジー朝のアラーウッディーン=ムハンマドの墓とする伝承についても,歴史的には,確かな証拠はほとんどないのである。第Ⅰ期。
東研.Ⅸ-9;ASI.Ⅲ-10

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