(1)中国国家図書館善本特蔵閲覧室
所在地 北京市海淀区中関村南大街
関連URL http://www.nlc.gov.cn/
(中国国家図書館)
写 真
中国国家図書館(北京図書館)
元の北京図書館(現北京図書館分館)
沿革と概要

 中国国家図書館は改めて言うまでもなく中国最大の図書館であり、かつては「北京図書館」の名で親しまれていた(現在でもその名の方が通りやすい)。清末に創立された京師図書館はその前身にあたる。かつては北海公園の西側の文津街に本館があったが、手狭になったため、1983年9月に海淀区白石橋の紫竹院公園の北側に16万平米にも及ぶ広大な新館が建てられ、30万冊の古籍善本はすべてこの新館に移管された、なお、これに伴い分館となった元の建物は普通本古籍を収蔵するだけとなった。

国家図書館の入館手続

 図書館の正門を入って左側に迂回すると入り口がある。鞄は存包処(存包費5元)で預け、筆記用具等必要なものだけをもって入館する。最初に入り口の左側にある弁証室で「国家図書館臨時読者申請表」に必要事項を書き込み、カウンターに提出して「臨時読書カード」(30日間有効)を発行してもらわなければならない。18歳以上であれば発行してくれるが、パスポートと工本費(5元)が必要である。カード発行の所要時間は数分程度である。その際に三桁または四桁のパスワードを問われる。OPACを使うためのパスワードであるから、これを忘れるとコンピュータ検索ができなくなる。
中国国家図書館読者カード

善本特蔵閲覧室の入室手続

 図書館自体の入館はこれで問題ないが、善本特蔵閲覧室への入室手続きは多少面倒である。中国国内機関の紹介状が必要である。もしそのような紹介状がない場合には国際交流処に行かなければならない。もちろん国際交流処に対しては日本の機関からの紹介状があった方がよい。要するに国際交流処は中国国内機関の代理をして紹介状を発行してくれるわけである。原則的にはこの国際交流処と善本室主任の批准を必要とする。こうした手続きがすべて完了するのに小一時間かかることを思えば、可能であればあらかじめ中国国内機関から善本特蔵閲覧室への紹介状を入手しておくにこしたことはない。

 善本特蔵閲覧室は二階のフロアにあり、ちょうど正面の奥に位置する。要人が来たときには正面玄関が開き、まっすぐに進めるよう設計されているが、普段は裏から迂回するため、たどり着くには少し時間がかかる。善本室の担当者は3名(いずれも女性)で、古籍を扱う性質からか、ここ数年異動がない。善本室は土、日を除く毎日開いている。開館時間は、マイクロフィルムを見る場合は9:00−16:45、版本の場合だと9:00−16:30である。版本の方が返却に時間がかかるためだ。かつては2時間以上あった昼休みが現在はなくなった。ただし、12:00−13:00は新たな閲覧申請はできない。以上の閲覧時間は7月―8月の夏は「炎熱」のためこの限りではなく、版本の種類にもかなりの制約があることを留意しなければならない。

古籍の検索と閲覧

 古籍の検索は室内のカード目録もしくは『北京図書館古籍善本書目』[縮印版](北京・北京図書館、1989年)で行う。まずそれらで図書請求番号を調べ、カーボン式の二枚綴りの用紙に書き込んで受付に提出する。請求した古籍がすでにマイクロ化されている場合はマイクロを見なければならない。版本を見る場合は所定の席で書見台を用い、筆記用具も鉛筆に制限される。また底本費を支払わなければならない。一冊5元である。注意しなければならないのは一冊であって一帙ではないことである。

写真焼付け複写

 写真焼き付け複写をする場合には、宋元版であれば一枚150−60元、清版で60−15元が必要である。決して安いとはいえないため時間のない場合以外はひたすら筆写するのが賢明である。

飲食施設

 昼食は館内に食堂があり、簡単なランチや小吃を供している。また、入り口の前に新しく快餐ができた。自分でカップ麺を購入して食べることもできる。外で食事をする場合には、図書館の向かいに奥林比克飯店があり、そのレストランが便利である。

(2003年11月現在)

(2)中国第一歴史档案館
所在地 北京市西城区西華門大街
関連URL なし
写 真
沿革と概要

 中国第一歴史档案館は特に明清時代の王朝行政に関わる原文書を集中的に収蔵しており、明清時代の根本史料の宝庫≠ニいってよい。その歴史は古く、1925年10月に故宮博物院が正式に成立した時に始まる。中華人民共和国成立後は、中央档案館の一部として明清档案部と呼ばれる時もあったが、1980年4月、国家档案局が接収し、正式に「中国第一歴史档案館」として発足した。ちなみに「中国第二歴史档案館」は南京にあり、中華民国時代の中央档案を収蔵する。

 中国第一歴史档案館の収蔵档案は74全宗一千余万件に及ぶといわれる。明代のものは約三千件と比較的少ない。その大部分が、「内閣档案」「軍機処档案」「宮中各処档案」「六部档案」などと呼ばれる清代の中央国家機関の行政文書である。また、皇族関係の档案や「順天府档案」等一部の地方行政機関文書を含んでいる。

利用手続

 建物は故宮の敷地内にあり、その西門に当たる西華門から入る。西華門には門衛がいて入館者をチェックする。第一歴史档案館に行くと言えば、たいてい問題なく入れてくれるが、ときに目的を尋ねられることもある。「これまでに来たことがある」という事実がなぜか重要である。

 開館時間は土日を除く毎日8:00−16:00であり、昼休み休憩は現在なくなった(ただし、金曜日は15:00で閉館)。7−8月の夏季は、「炎熱」のため、月〜金はともに14:00で閉館になる。まず、入り口で鞄を預け、受付で登録する。外国人はパスポートだけで十分であるが、やはり国内機関の紹介状はあった方がよい。ただし、館内に知人がいる場合はこの限りではない。初めての場合は来館の目的、日本での所属と身分、研究テーマなどを詳しく記した書類の提出が求められる。

档案の検索

 档案の検索は館内に備え付けられた目録で行う。以前はこうした目録の閲覧は職員に限られていたため、閲覧者は自分の研究テーマもしくは閲覧希望の内容を係員に報告し、その係員がそれに該当すると思う档案を自分で判断してもってくるというのが一般的であった。それに比べれば、ずいぶん便利にはなったが、もしわからなければ、係員に尋ねるのが今でも一番よい方法である。また、まだ一般公開されていない目録も存在する。目録室は入り口右手に移され、改装されて立派になった。ただ目録は館内備え付けの冊子のみで、電脳化はいまのところ進んでいない。冊子になった目録は膨大な数になる。清代の軍機処録副とよばれる行政文書などは地域別、年代別、上奏者別のそれぞれの目録がある。これなど電脳にデータを打ち込めばそれで済むと思えるのだが。結局、中国第一歴史档案館は現在の時点では大変動は当分期待できないということか。

閲覧と複写

 档案の閲覧は右手奥の閲覧室で行う。現物を閲覧する部屋とマイクロフィルムを閲覧する部屋に分かれる。現物を閲覧する部屋では書写には鉛筆使用が原則になっている。マイクロフィルムによる複写を請求することができる。マイクロフィルム一件で2.5元の費用がかかる。欠点の第一は一度にあまり多くの件数を請求できないことである。百件を超えると拒否されることが多く、書写を求められることがある。第二は受け渡しに郵送がきかないことである。依頼者は必ず来館し、現金と交換しなければならない。出来上がりには約二週間を要するので、それまで北京に滞在できない短期訪問者の場合は、留学生か誰かに代理人を依頼する以外には方法がない。

 なお、中国第一歴史档案館では館内収蔵の档案を影印した洋装本史料を多く刊行しており、館内でも販売している。自分がいま収集している档案が近い将来において出版する予定があるかどうかを係員に確認しておいた方が貴重な時間をロスしなくてよい。

飲食施設

 昼食は館内の休憩室にカップ麺やパンなどの食料を持ち込むのが時間の節約になる。もう少しまとものものが食べたいと思えば、いったん西華門を出ると、いくつか食堂がある。澤園酒家や龍爪居など有名なレストランでゆっくり食事することもできる。

参考文献

 中国第一歴史档案館については、中国第一歴史档案館編『中国第一歴史档案館蔵档案概述』(北京・档案出版社、1985年)や秦国経『中華明清珍档指南』(北京・人民出版社、1994年、26‐127頁)に紹介がある。

(2003年11月現在)

(3)中国科学院文献情報中心
所在地 北京市中関村北四環西路
関連URL http://www.las.ac.cn/
写 真
沿革と概要

 中国科学院は民国時代の中央研究院を接収し、郭沫若を初代院長として1949年11月に創設された中華人民共和国の科学アカデミーであり、当初は物理・数学・化学、生物・地学、技術化学、哲学・社会科学の四部門が設けられたが、1977年に哲学・社会科学が中国社会科学院として独立したため、自然科学の研究機関としての性格を強めた。

 科学院図書館はその所属機関のひとつであり、文科と理科が統一されていたときの中国科学院がもっていた蔵書を多く保管している。目録として『中国科学院図書館蔵中文古籍善本書目』(北京・科学出版社、1995年)がある。

 本来は王府井北大街にあったが、1997年9月に友誼賓館(海淀区白頤路3号)の北門向かいに移った。しかし、ここは「中国遥感衛星地面站(遠隔探査衛星地上基地)」というどう見ても古籍とは無関係の敷地内にあって違和感を隠せなかったが、やはりここも仮住まいであり、2002年6月に正式に中関村に移転した。科学院図書館の中関村移転話はなんと1995年からあったが、やっとして実現したことになる。

古籍善本室の利用手続

 ここでは「中国科学院文献情報中心」と名前を変え、巨大なビルの五階に古籍善本室が置かれることになった。開館時間は土日を除く毎日9:00−17:00(夏季)、8:30−17:00(冬季)で、昼休みはない。収費として一種につき明版本15元、抄本20元、稿本25元をはじめとする金額を支払わねばならない。

 中国国内機関の紹介状が必要である。門衛には用件を判りやすく伝え、信息服務部に連絡を取るように頼むと手続きが早い。なお、この建物の周辺には昼食を取れそうな場所はほとんどない。 

(2003年11月現在)


(4)中国社会科学院文献信息中心古籍善本室
所在地 北京市東城区建国門内南大街
関連URL http://203.93.24.67/
(中国社会科学院文献信息中心)
写 真
沿革と概要

 中国社会科学院は1977年に中国科学院から哲学社会科学部が分離独立して生まれた国務院直属の研究機関である。30を超える人文科学系の研究所のうちの歴史研究所は中国の歴史(近代史は近代史研究所の管轄)を中心に各研究室を持ち、以前は朝陽区建国門外の国際大厦に収まっていた。古籍は建国後に買い集めただけに、さほど多くはないが、なかには族譜など貴重なものがあった。とりわけ八階の叢書部にある書庫の一室には著名な明清史研究者であった謝国骼≠フ蔵書が収められていた。1996年、ビルの権利売却に伴い研究所は建国門内の本部の敷地内に移され、しばしの仮住まいのあと、2002年に新築の高層ビルの中に再移転して、現在に至っている。

入館手続き

 中国社会科学院は国家の重要な機関だけあって、管理もまた厳重である。まず中央入り口右側にある外来登記所において会客登記単に必要事項を記入させられる。その際、訪問目的とともに、誰に会いに来たのかが問われる。院内に知人がいれば、その人に電話で連絡をして確認し、その後に許可証を発行してくれる。知人のいない場合は多少厄介であるが、古籍を閲覧したい旨を告げれば、担当者に連絡してくれることもある。その際には中国国内の研究機関による紹介状があった方がよい。かくて、第一関門を突破して、図書館のあるビルに行くことができる。

古籍善本室の利用手続

 建物の各階に研究室があり、12階に古籍善本室が設けられている。古籍善本室の閲覧は土日月を除く毎日8:30、13:30−16:00。カード目録による検索はできるが、閲覧室は書庫をも兼ねており、一部は直接存在を確認することができる。担当者に請求して出してもらうシステムである。紹介状はあった方がよい。

 歴史研究所はまた徽州文書のコレクションで有名なところであるが、周紹泉教授の死去や欒成顕教授の退職に伴って徽学研究中心がなくなってしまったのは大変惜しまれる。一日も早く後継者が育つことを願ってやまない。

(2003年11月現在)

(5)中国社会科学院法学研究所法学図書館
所在地 北京市東城区沙灘北街15号
関連URL http://www.cass.net.cn/
chinese/s07_fxs/

(中国社会科学院法学研究所)
写 真
沿革と概要

 同じく中国社会科学院の発足以来の研究所としての歴史を持つ法学研究所にもまた法律・裁判関係の古籍を多く所蔵している。日本でこの分野の一大コレクションとして東京大学東洋文化研究所の大木文庫が有名であるが、それよりもはるかに多くの書籍を擁している。建国後に集めたものではあるが、当時まだ多くの古籍が市場に出回っていたことを物語る。

 1995年に新しいビルが建ち、施設面では一新されたが、あまり管理が厳しくなく、善本が少ないせいか、古籍の閲覧も他所に比べておおらかだったことが印象的だった。

利用手続

 今回は8年ぶりの再訪問であった。施設面では一層整備され、法学図書館が新たに設けられて一般の利用に供するようになっていた。紹介状を持たずに赴いたにもかかわらず、館員に古籍を閲覧したい旨を告げると、なんら問題なく許可してくれた。法学図書館は法律一般の図書館であって、古籍の利用者は少ないらしい。地下の書庫には昔のままに古籍が収まっていた。書架が木製からスティール製に変わったのが「近代化」といえないこともない。

古籍の検索と閲覧

 法学図書館の閲覧時間は月水木金が8:30−16:30、火は8:30−17:00と定められている。カード目録はなぜか書庫の中にあり(書庫の中に入れてくれるのであるが)、古籍は民国前書名片と民国前作者片の各二箱で検索できる。また、分類片で項目別に検索することも可能である。ただし、直接地下の書架に行って見たいといえば、多分許可してくれるものと判断した。8年前に世話になった美貌の女性係員が筆者の顔を覚えていてくれていたことも成果としては極めて大きかった。

(2003年11月現在)

(6)北京大学図書館古籍善本閲覧室
所在地 北京市海淀区海淀路
関連URL http://www.lib.pku.edu.cn/
(北京大学図書館)
写 真
沿革と概要

 北京市西北の海淀区にある北京大学は中国を代表する総合大学として知られ、多くの著名人を輩出してきた。その前身は清末戊戌変法改革によって設立された京師大学堂であり、その図書館は1902年に建てられた京師大学堂蔵書楼に始まる。辛亥革命後、北京大学図書館と改名、毛沢東も一時期図書館員として勤務したことがある。1952年、北京大学図書館は北京大学が燕京大学跡に移転するに伴い燕京大学の蔵書を吸収して大規模な図書館となった。1998年の創立百年を記念して図書館も新しく建てかえられ、善本閲覧室もまた工具書が充実し、旧燕京大学所蔵や旧北京大学所蔵の古籍もみなここに一括された。現在古籍は150万冊、うち善本17万冊にのぼる。

利用手続

 開館時間は現在、土日を除く毎日で、昨年の夏では7月22日―8月30日は8:00−11:00のみ、9月2日―9月6日は8:00−11:45と14:00−17:00、9月9日以降は14:00−17:00と細かく規定されていた。2003年11月の時点では8:00−11:50、14:00−17:30となっている。夏場は閲覧時間のみならず、古籍は乾隆以降の地方志のみといったような制限があって、極めて不便である。閲覧手続については中国国内機関の紹介状が必要となるが、一日だけであれば、パスポートだけで許可されることもある。いずれにせよ、パスポートを受付に預け、閲覧証と交換して入館する。

古籍の検索

 すでに整備された目録である『北京大学図書館蔵古籍善本書目』(北京・北京大学出版社、1999年)が刊行されており、検索もこれによるのが便利であるが、館内に備え付けられたカード目録も利用することができる。カード目録には燕大目録、北大目録、善本特蔵、西文善本、地方志がある。

古籍の複写

 古籍を複写する場合は、宋元版では40−28元、明嘉靖以前の版では28−12元、一般善本では6元、普通古籍では5−1.2元と規定されている。

(2003年11月現在)


(7)清華大学図書館古籍閲覧室
所在地 北京市海淀区清華園
関連URL http://www.lib.tsinghua.edu.cn/
(清華大学図書館)
写 真
沿革と概要

 清華大学はその前身である清華学堂が1911年にアメリカによって義和団賠償金の一部で対設立され、辛亥革命後の1912年に清華学校と改名、1925年に四年制大学となり、1928年国民政府下で国立精華大学となった中国有数の伝統校である。文化大革命の混乱を経た1978年に再編成され、現在はとりわけ理工系のトップエリート大学として発展している。

 図書館は1912年の清華学校発足とともに設立された。現在の建物は九一年に香港の邵逸夫氏の義捐金で整備されたもので、その名にちなんで「逸夫館」と名づけられている。本来は文系も充実していたため、古籍も比較的多く所蔵し、28000種30万冊に及ぶ。善本については、近年刊行された精華大学図書館編『清華大学図書館蔵善本書目』(北京・清華大学出版社、2003年)によって知ることができる。なお、『中国古籍善本書目』(上海・上海古籍出版社、1993年)には清華大学所蔵の善本として1885種が挙げられているが、本書には4623種が挙げられている。いろいろな事情があるのだろうが、『中国古籍善本書目』に収録されていないものはかなりの数にのぼる。

古籍閲覧室の利用手続

 古籍閲覧室は新館西にあり、土日を除く毎日の8:00−12:00、14:00−17:30に開かれている。収費は善本で毎函2−5元、普通本で1元、複写費は善本で毎頁8−15元、普通本で2元である。

 紹介状は図書館に入る際に提出が求められ、古籍閲覧室でもさらに必要になるから、あった方がよい。来訪者の過去のリストを見ると、清華大学内の文科系研究者の利用以外はほとんどないようだ。ただ、目録が刊行されたため、今後外部利用者は多くなるであろうし、管理も厳しくなることが予想される。

(2003年11月現在)

(8)北京師範大学図書館古籍書庫閲覧室
所在地 北京市海淀区学院南路
関連URL http://www.lib.bnu.edu.cn/
(北京師範大学図書館)
写 真
沿革と概要

 北京師範大学は1902年に創立された京師大学堂師範館を前身とする伝統ある教員養成大学であり、それに附属した図書館は善本3000種と、古籍を比較的多く所蔵している。目録として『北京師範大学図書館中文古籍書目』(北京・北京師範大学図書館編輯出版、1983年)が刊行されている。

古籍書庫閲覧室の利用手続

 以前の図書館は古ぼけていたが、2002年に創立百年を記念して新しく巨大なビルに変身した。古籍書庫閲覧室はその二階にあり、土日を除く毎日の8:10−11:30、14:00一17:15、土の8:10−11:30に開いている。収費は一冊につき5元求められる。

 紹介状を持って行かなかったが、弁公室で手続きして、その書類を閲覧室に持参すれば全く問題はなかった。まだ外側の器ができたばかりで、中身の整備が整っていないのが現状なのであろう。

(2003年11月現在)


 北京ではこのほかに中国社会科学院近代史研究所図書館(東城区東廠胡同)や経済研究所図書館(西城区北小街)に比較的多くの古籍がある。前者はアヘン戦争以後の文献を多く所蔵しており、後者は経済関係の図書を多く集めているが、ともに善本古籍は少ない。ただ、近年の状況については十分理解していないので、ここでは多くを紹介しない。

 なお、故宮博物院や中国歴史博物館にもかなり貴重な古籍が所蔵されているはずであるが、内部図書館など一般の外国人に開放されていないものも多いと聞く。