インド
在日公館
インド大使館
Embassy of India in Japan
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〒102‐0074 千代田区九段南2丁目2‐11  Tel: 03-3262‐2391/7
URL
http://www.in.emb-japan.go.jp/default.htm
在外公館
India Embassy of Japan
連絡先
50-G, Chanakyapuri, New Delhi 110021, India
Tel: (91-11)2687-6564、2687-6581〜3  Fax: (91-11)2688-5587
URL
http://www.japan-emb.org.in/
    
インドおすすめ関連情報
 
・インド政府のページ  Directory of Official Web Site of Government of India
・インド教育省  Department of Education
・インド国立図書館  National Library, India
日印友好協会  
インド留学日記:これでインディア 
まさら通り-インド発信-
・インド留学日記:これでインディア
・日本学生支援機構 インド



    
インド留学のためのヴィザ取得方法・手順
片岡 啓
留学用ヴィザの種類(Research Visa とStudent Visa)

 博士課程以上は,原則として,Research Visa を取得.博士課程未満はStudent Visa を取得. この点は, 1996 年あたりから,運用が厳密になっており,それ以前の博士課程の留学生とは大きく異なる.すなわち, それ以前は,Student Visa を申請していたため,東京のインド大使館,あるいは,大阪のインド領事館の権限で発行され,書類不備がなければ,多くの場合,非常に短期間の間に取得可能であった.それにたいして,Research Visa の場合は,インド本国での照会(政府機関および大学での照会)が必要となるので, 取得までには,数ヶ月が必要となる.すなわち,日本で提出した書類がインドを旅するか旅しないかという大きな違いがある.したがって,それ以前に留学経験がある先生方のヴィザ取得手順の記憶は,現在では,余り参考にならないかもしれない.

奨学金

 大学への入学許可およびヴィザ取得において,私費よりも,何らかの奨学金制度という後ろ盾のあるほうが望まれる.しかし,インド政府の奨学金を除けば,奨学金という後ろ盾があるからといって,ヴィザ取得が簡単になるわけでは,もちろんない.このことは,文部科学省のアジア諸国等派遣留学制度といえども同様である.向こうから見た場合,インド政府government か,それ以外の奨学金かの区別しかない.

奨学金に関しては,既に,次の有用なサイトがある.
http://www.aiej.or.jp/study_j/scholarships.html
私費留学に関しては同じサイトの以下の頁.
http://www.aiej.or.jp/study_a/oversea_info_22.html


博士課程学生のヴィザ(Research Visa)取得のための方法・手順

以下では,博士課程の学生がインドに留学することを前提に,すなわち,Research Visa の取得を前提に話を進める. 奨学金に合格したとして,その後は,ヴィザ取得のために必要となる入学許可admission が必要となる. すなわち,東京のインド大使館,あるいは,大阪のインド領事館に申請する前に,まずは,希望するインドの大学から入学許可証を取得しなければならない.大学により,また,規模により,受け入れ態勢は様々なので,適宜,確認してもらうしかない.
インドの各大学のホームページ一覧は以下.


http://in.dir.yahoo.com/Education/Higher_Education/Colleges_and_Universities/By_Region/Countri
es/India/Complete_List/

インドの大学一覧
http://www.cs.wisc.edu/~sodani/indian-colleges.html


 各大学に必要書類(すべて英文)は,基本的には以下の書類であるが,あくまでも,一例である.しかし, 書類不備を指摘されて最初からやり直すよりも,予め必要以上に書類を用意しておいて困ることはない. 願書(規定用紙)、高校/大学/大学院の卒業(見込)証明書、高校/大学/大学院の成績証明書、講義要項(単位を取得した各科目の詳しい記述)、希望する学科・コースの内容の詳細(インドで何を勉強したいか、希望の取得学位も明確に)、教授からの推薦状、財政能力証明書、健康診断書(規定用紙)、TOEFL などの英語能力証明書、写真大学によってかなり異なるので,基本的に,各大学に問い合わせて,確認し,規定の願書application formを取り寄せる必要がある.ダウンロードが可能なところもある.たとえば,プーナ大学への外国人留学生foreign students の場合は, http://www.unipune.ernet.in/doc/admissions.html
しかしながら,たとえば,文部科学省アジア諸国等派遣留学制度に合格した場合,入学許可のために必要な書類は,申請時の書類と同様であり,個別に必要となる申請書類application form を除けば,ほぼ揃っていることになる.


ヴィザ(Research Visa)申請までの注意

 ともあれ,最終的に必要なのは,入学を許可する学長のサインsignature である.現実問題として,現
地で動いてくれる教授等,あるいは,知り合いがいれば,日本から郵便でやりとりし,一日千秋の思いでインドからの郵便物を待つよりも,確実であろう.全ての書類を揃え,大学に期日通り郵送したとしても, 向こうが期日通りに作業を進めるかどうかの保障はない.実際,なかなか返事が来ないことのほうが多い. できるだけ,現地で実際に動いてくれる人を探すのが好ましい.あるいは,誰もいない場合,自分で直接に出向いて,受け入れ先となる教授を通して,催促する必要があるかもしれない.筆者の場合,全く返事が来ないため,直接に出向いて,学長から直接に入学許可を出してもらった.しかし,これは最悪のケースである.また,受け入れ先の大学の規模が非常に小さかったため,学長と会うことができた例外的なケースである.通常は,間接的となるであろうが,いずれにせよ,お役所・行政仕事の常として,何らかの催促の力が強く働かない場合に,上からsignature は降りてこないというのが,インドにおけるsignature 取得の現実である.


ヴィザ(Research Visa)の申請

 さて,奨学金も取れ,向こうの大学から学長のサインの入った入学許可admission も得た後,ようやく, 東京のインド大使館,あるいは,大阪のインド領事館において,Research Visa を申請することになる. 詳しくは,インド大使館のホームページを参照.

http://www.embassy-avenue.jp/india/index-j.html

そこから引用すると,
4. Student Visa/ Research Visa Requirements:
i) Completed application form (Two sets)
ii) Two recent photographs (passport size)
iii) Passport valid for a minimum six months
iv) Confirmation letter of admission from University/School/Institute
recognized by the Government of India/State Government.
v) Proof of sufficient financial resources for meeting the expenses
during course.
vi) Visa fees of Yen 1,200 (flat rate)
For some course of study and research work the issue of visa can take time. Applicants
are advised to apply well in advance with relevant particulars.

東京のインド大使館で申請されたResearch Visa 申請書類は,インド大使館の最後の注意書き(Research Work に該当)が含意するように,ここから長い旅に出ることになる.詳しくは不明であるが,基本的には, 東京インド大使館→デリーの政府機関(教育省,内務省,外務省)→大学→デリー→東京インド大使館という経路を辿るはずである.3ヶ月で戻ってくればラッキーな部類であろう.文部科学省のアジア諸国等派遣留学の場合,10 月から3 月の会計年度内に出発しなければ奨学生資格取り消しとなるので,3月末日までに取得して出発する必要がある.


Certificate of Affiliation の取得

 Research Visa の取得にはCertificate of Affiliation という書類が必要になる。これは、申請者の受け入れを大学側が証明する書類で、所定の用紙を大使館より受け取り、それを受け入れ予定先の大学に送り、担当官吏のサインを記入してもらった上で返送してもらい、admission letter 他の書類と共にヴィザ申請時に提出する必要がある。2001年時点での申請の際にはこれが必要で、大使館から用紙をもらってこれを大学に郵送し、受け取るのを待ってヴィザを申請するまでに時間がかかった。あらかじめ大使館から所定用紙を入手しておいて、大学に願書を出す際に同封してadmission letter と一緒に送ってもらうのが良い。


現地到着後の手続き

 ともあれ,東京インド大使館から最終的にヴィザを取得して,インドに出発,到着の後,二週間以内に現地での外国人登録が必要となる.いわゆるResidential permit 取得である.大都市の場合は,Foreigners Regional Registration Office がある.地方都市で専用のオフィスがない場合は,管轄区域を統括するSuperintendant Police 内にある.


修士課程以下の学生のヴィザ(Student Visa)取得方法・手順

 以上は,日本で博士課程に在学し,向こうの博士課程に応募する場合,すなわち,Research Visa 取得の原則的な手順である.日本における修士課程以下が取得すべきは,原則として,Student Visa となる.向こうでの学位が不要なCasual Student としての受け入れを希望する場合には,インドの大学で指導教官となる先生が所属する学科の長以上のサイン(つまりHead やDirector などで必ずしも学長である必要はない)のある受け入れ許可の手紙が,東京のインド大使館におけるヴィザ申請で必要となる.この点は,学長のサインを必要とするResearch Visa よりは,取得がかなり楽である.東京あるいは大阪のヴィザ申請書類はResearch Visa に準じる.ただし,Student Visa の場合は,Research Visa とは異なり,書類がインドに送られることはなく,東京,あるいは,大阪の権限でヴィザが発行されるので,発行までのスピードが圧倒的に速い点が,全く異なる.