公募研究の成果公開

関野貞・竹島卓一による中国史跡調査写真に関する基礎的研究

研究者

  • 国立文化財機構東京国立博物館学芸研究部・調査研究課長 田良島 哲(申請者)
  • 東京大学東洋文化研究所東アジア第一研究部門・教授 平勢 隆郎

研究期間

1年

課題の概要

  1930年(昭和5年)から35年にかけて、東方文化学院による中国大陸の文物調査が関野貞とその助手竹島卓一をはじめとするチームによって行われた。調査写真の原板は東京大学東洋文化研究所が所蔵するところであり、『遼金の建築と其仏像』や『中国文化史蹟』に結実する歴史的な画像資料である。
  東京国立博物館(以下「東博」)は、2012年度に竹島卓一の遺族から、竹島が保管整理していた当該調査の焼付写真約4400枚の寄贈を受けた。これらには東洋文化研究所所蔵の写真だけでなく、調査後東方文化学院に納入されず竹島の手元に留められた写真や、この調査に先行する大正期の関野貞の調査写真を含んでいる。また、竹島は焼付写真を台紙貼りにして自ら分類整理し、さまざまな注記を書き込んでいる。これらの注記は、一連の写真の撮影の来歴や当時の文物の保存状況を検討するための、調査の当事者によるきわめて貴重な一次情報である。
  本研究においては、東博保管に帰した写真と、東洋文化研究所所蔵の写真とを詳細に比較調査することによって、調査自体の経緯、被写体の文物に関する情報を取得、広く公開可能な形に整理する。

研究成果

H25年次報告書 (PDF: 92KB)

最終報告書(PDF:76KB)


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